「起業家のクレド」シリーズ、今回は第20回です。

今回は、第2章「実戦」の最後のクレドです。

このクレドは、マナー違反でもあります。知らず知らずのうちに、よかれと思って、ものすごく迷惑なことをしてしまう。起業初期に、本当に気をつけてほしいことです。

じつはこれも、私自身がやってしまったことです。起業家のクレドには、私の失敗談がたくさん含まれています。痛い目を見たこと、申し訳ないことをしたこと、損をしたこと。だからこそ、知っておいてほしいんです。

この記事でわかること
  • コミュニティに「ソフトな強制力」がある理由
  • 人を連れて抜けようとする人の頭の中で起きていること
  • 抜けたくなったときの、正しい去り方
クレド20

コミュニティからコミュニティを抜かない!

助けているつもりで、逃げ道を与えてるだけ!

コミュニティには、ソフトな強制力がある

仲間と課題に取り組み、互いに支え合う学習コミュニティのイラスト

TMCやゼロイチラウンジでは、期ごとにメンバーが決まり、コミュニティができあがります。

なぜコミュニティをつくるのか。ソフトな強制力が働くからです。

インスタグラムのコミュニティなら「みんなで発信しよう」、セールスのコミュニティなら「毎日数字を管理しよう」。私たちも、ルールを敷いてチーム活動を行い、点数をつけ合いながら競い合っています。

課題があれば、プレッシャーがかかります。プレッシャーがかかれば、逃げたくなる。でも、逃げてきたから、今まで人生が変わらなかったんですよね。だから今回だけは取り組むんだと、みんなで頑張っているんです。

👉 コミュニティで嫌われる人の共通点|マイルーム・マイルール【起業家のマナー①】

「ここにいても無理じゃない?」と言う人

そんな中で、こう言い出す人がいます。

  • 「ここにいても、無理じゃない?」
  • 「こんなことやっていても、意味ないよね」

こう言うのは、たいてい、出遅れてしまった人、すねてしまった人、諦め癖がある人です。

自分が先に諦めたから、ほかの人にも諦めてほしい。ほかの人にも、うまくいってほしくない。

自分だけ静かに抜ければいいのに、誰かを一緒に巻き込もうとするんです。

「みんなを救ってあげている」という勘違い

仲間を出口へ誘う人と、残って活動するコミュニティのイラスト

人は、自分を「無能だった」「失敗した」と扱いたくありません。脳は不快を避けたいからです。

だから諦めるときに、「このコミュニティが微妙だった。だから抜ける私が正しい」と、自己正当化が起きます。

そして「みんなも一緒に抜けようよ」と誘う。そのとき本人は、「私はこんな環境からみんなを救ってあげている、素晴らしい人間だ」と、とんでもない勘違いをしているんです。

それは救いではなく、自分を正当化しているだけです。

👉 コミュニティで生まれた仕事には、筋を通す。起業家の常識【起業家のマナー⑥】

本人には、気づけない仕組みがある

なぜ本人は気づけないのか。

「自分が正しい」と思い込むと、脳はそれを証明する情報だけを探してくるからです。第6回でお話しした、脳の「RAS(網様体賦活系)」の働きです。

「自分は間違っているかもしれない」「このコミュニティは素晴らしいかもしれない」という情報は、入ってこない。入ってくるのは「このコミュニティはダメだ」という情報だけ。だから、ますますエスカレートしていくんです。

その人を責めたいわけではありません。人間の構造が、そうなっているんです。だからこそ、知っておかないと危ないんです。

抜けたくなったら、そっと静かに

誰も巻き込まず、一人で静かにコミュニティを去る人のイラスト

コミュニティから人を連れ出すようなことは、絶対にやってはいけません。

もう抜けたいと思ったなら、あなたがそっと、静かにいなくなる。それがマナーです。

人の足を引っ張り、自己正当化して、一生懸命やっている人たちを否定する。とくに、そのコミュニティをつくった人に対して、ものすごく失礼なことです。

起業家のマナー第16回の「去り際の美学」ともつながる話です。

おわりに ── 「私が間違っているかも」と立ち止まれるか

鏡で自分を振り返り、進む道を選ぶ人のイラスト

今のうちに知っておけば、立ち止まれるかもしれません。「もしかしたら、私が何か間違えているのかもしれない」と。

それに気づけるなら、自分を客観的に見る「メタ認知」ができている証拠です。あなた自身が成長している証です。

繊細な人ほど、まわりの人の不安に共感して、「一緒に抜けよう」という声に引っ張られやすいかもしれません。そんなときこそ、自分は何を選びたいのかに立ち返ってください。

抜けたくなったら、誰も巻き込まず、静かに去りましょう。

それではまた、次回のコラムで。

※本コラムは、YouTubeで公開された動画「124.起業家のクレド20」の内容を、読み物として再編集したものです。

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