「起業家のクレド」シリーズ、今回は第2回です。
もしあなたが今、「私はなんでこんなに不幸なんだろう」「私の人生は最悪だ」と思っているなら、今回の話は救いになるかもしれません。
「過去は変えられない。変えられるのは今と未来だけ」という言葉を聞いたことがあると思います。でも、過去は変えられます。
なぜなら、私たちが持っているのは出来事そのものではなく、自分の内側で解釈された記憶だからです。
- 「全てがごもっとも」が、ただのきれいごとではない理由
- 逆境を経験した人の多くが、その後に成長しているという研究
- つらい過去の意味づけを変えるための、今日からできるワーク
全てがごもっとも
いいことも、悪いこともない
分かっていても、できない。その「うっ」を越える場所

はじめての方もいるかもしれないので、少しだけ自己紹介をさせてください。
私は、これまでに投資詐欺に8回遭ってきました。相当やばいですよね。「どんだけ楽して稼ぎたいねん」という話です。
でも、その経験があったからこそ、今こうしてみなさんにいろいろなことを伝えられる立場になったと感じています。
ノウハウは、YouTubeでどんどん出しています。ただ、人間が本当に困るのは、分かったところでやらない、できないということです。
「言っていることは分かるんだけど、やるのはちょっと……」。この「うっ」を乗り越えて実行できるかどうかが、勝負の分かれ道です。
そのための4ヶ月間の実践の場が、TMCです。
「全ては最善」は、きれいごとではない

2つ目のクレドは、「全ては最善である」「全てはごもっともである」です。
これは、単なるきれいごとではありません。歴史と科学が証明しています。
1990年代に、2人の心理学者が数千にも及ぶ研究を分析しました。その結果、逆境を経験した人のうち、70〜90%もの人が、以前より高い精神的なレベルに達していたことが分かったそうです。
これを「PTG(ポスト・トラウマティック・グロース)」、心的外傷後成長と呼びます。
つらい出来事のあとに、人は成長する。考えれば分かりそうなことですが、それを数千人のデータで示したことが大きいんです。

つらい出来事は、あなたを強くするために起きています。
強い人が、生き残るわけではなかった
精神科医のヴィクトール・フランクルは、ナチス・ドイツの時代に、アウシュビッツの強制収容所に送られました。
意味もなく命を奪われ、無駄な強制労働をさせられる。歴史上最悪と言っていい環境です。
その中で、フランクルは気づきます。生き残るのは、強い人ではないと。
筋肉の強い男が生き残るわけではありませんでした。生き残ったのは、「この苦しみには何か意味があるはずだ」と、主体性を手放さなかった人たちです。
出来事に何かを期待するのではなく、出来事が自分に何かを教えようとしている、と受け止めた人たち。
一方で、起きたことに一喜一憂し、出来事に依存していた人たちは、絶望を深め、命を落としていったそうです。

出来事に期待するのではなく、出来事から問われていると考えるんです。
哲学者のニーチェも、運命はあなたを殺そうとしているのではなく、あなたを強くするために降り注いでいる、という趣旨のことを語っています。
8回の投資詐欺は、私の人生で最高の出来事だった

つまり、あなたに起こる出来事は、全て最高であり、最善なんです。
私が8回遭った投資詐欺も、私の人生において最高の出来事でした。
- あの経験がなければ、今の私はいない
- 「何が何でも稼いでやる」というモチベーションも生まれなかった
- お金がなくなっても、「まぁ何とでもなる」と思えるようになった
最強のどん底、最強の逆境を経験したからこそ、人生に何が降り注いできても乗り越えていける、という感覚があるんです。
意味づけを変えないと、記憶はエネルギーを奪い続ける
過去の出来事の意味づけを変えなければ、その出来事は一生、不幸な出来事として繰り返し思い出されます。
その記憶はあなたからエネルギーを奪い、あなたを被害者として扱い続ける。
「私はかわいそうな人間だ」「私は弱い人間だ」と。
弱い人間として自分を扱い続けて、人生を切り開いていけるでしょうか。難しいですよね。

過去をどう扱うかで、これからの自分の扱い方が決まります。
だったら早く意味づけを変えて、「あれは最善の出来事だった。私はなんてラッキーなんだ」と思ったほうがいい。そうすれば、その出来事は常にあなたに力を与え、あなたを「乗り越えた強い人間」として立たせてくれます。
今日のワーク ── 一番つらかった出来事を、1つだけ

今日、ぜひやってほしいことが1つあります。
これまでで一番つらかった、きつかった出来事を、1つだけ思い出してください。そして、紙に書き出してみてください。
- その出来事は、あなたにどんな意味をもたらしたか
- その出来事のおかげで、あなたはどんな自分になれたか
書き出してみると、「あの出来事があったから、今の自分がある」と思えるところが、必ず1つは見つかるはずです。それが、意味づけが変わり始めた合図です。
読むだけで終わらせず、一つひとつ自分のものにしていきましょう。
おわりに ── 過去は、今日から変えられる

繊細な人ほど、つらかった出来事を何度も思い返して、そのたびに傷ついてしまうかもしれません。
でも、出来事そのものは変えられなくても、その出来事にどんな意味を与えるかは、今日からでも変えられます。

いいことも、悪いこともない。全ては、ごもっともなんです。
それではまた、次回のコラムで。
※本コラムは、YouTubeで公開された動画「106.起業のクレド2」の内容を、読み物として再編集したものです。






