「起業家のマナー」シリーズ、今回は第13回です。テーマは「全体最適の優先」。
こんな言葉を聞いたことはありませんか。
「早く行きたいなら、一人で行け。遠くへ行きたいなら、みんなで行け」。
大きな成果をあげたいなら、この格言がそのまま当てはまります。
- 「一人でやりたくて起業した」人も、一人ではいられなくなる理由
- チームで成果を出すための、絶対に守るべき優先順位
- お客様よりもチームを先に置く理由
一人でやりたくて、起業したかもしれない
ビジネスを始めると、「個人でやりたい」「自由にやりたい」というニーズがありますよね。
- 会社員の頃、同僚や上司が嫌だった
- チームでやることに嫌気がさした
- ルールや秩序、職場の雰囲気に縛りを感じた
お給料よりも、個人でのびのびやりたい。そう思って起業した人もいるかもしれません。
最初は、それでいいんです。
でも、いざ一人でやっていくと、一人ではなくなるんですよ。
簡単です。お客さんができた瞬間に、一人ではありません。お客さんに価値を提供する時点で、人間関係が発生しますから。
TMCも、たくさんの人とチームでやっている

お客さんだけではありません。一緒にサポートしていくメンバーもできてきます。
私の場合、TMCは3人のチームで運営しています。私と、彩郁(saya)さん、そしてさおりんです。
さらに、セールスや自己理解の講義など一部のパートを任せているサポート講師がいます。マーケティングを教えてくれるJV講師もいます。
そして、受講生さんの中から3年ほど学んでくださって、私の考え方や価値観がかなりインストールされている2人が、認定講師として活動してくれています。
もうこの時点で、かなりの人とチームを組んでいることが分かりますよね。

なぜチームを組むのか。簡単です。そのほうが成果が上がるからです。
たくさんのお客さんに価値を提供できる。価値を提供できれば、お金が返ってくる。
お金を稼ぐとは、どれだけ価値を提供できたかだからです。
起業は、チームスポーツ
起業して、一人で完結することはありえません。
どれだけ外注を使っても、社員ではなく業務委託でやっても、それはそれで一つのチームです。
つまり、あなたはチームスポーツをやっているんです。
チームスポーツで、個人プレーに走る人がいたら、そのチームの生産性は高いでしょうか。低いですよね。スポーツをやっていた方ならすぐ分かると思います。個人主義に走ったチームは、ずたぼろに負けます。
ビジネスも同じです。個人が自分のエゴに走った瞬間、チームはめちゃくちゃ弱くなります。

外注さんも業務委託さんも、みんなチームなんです。
たとえば、5人くらいの小さな会社があるとします。5人とも、会社の売上よりも自分の生活が良くなることばかり考えていたら。
しんどいことは「お前がやっとけ」と押し付け合う。そんな会社は、絶対に残りませんよね。
そもそも会社の生存率は、10年で10%以下とも言われています。その厳しい戦いの中で、自分勝手な人たちのチームが生き残れるはずがありません。
絶対に覚えてほしい、4つの優先順位

ここで、絶対に覚えてほしい優先順位をお伝えします。
- 1番:ミッション(ミッション・ファースト)
- 2番:チーム(チーム・セカンド)
- 3番:お客様
- 4番:自分自身(個人のエゴ)
1番は、ミッションです。私たちはこっちに向かっていくんだ、これをやるんだ。その使命を最初に持ってきます。
ミッションが一番上にあると、チームの誰かが迷ったとき、全員が同じ場所に立ち返れます。「私たちは、何のためにこれをやっているんだっけ」と。
2番は、チームです。チームプレーなのだから、チームで勝つことを優先しないと弱くなります。
私もバスケットボールをやっていました。自分が点を取ることではなく、チームが勝つことを優先する。
会社も同じです。会社として売上が上がる、会社としてお客様に価値を提供する。
なぜ、お客様よりチームが先なのか
3番がお客様です。ここで、「お客様がチームより下なのはおかしいのでは」と思うかもしれません。
想像してみてください。チームよりお客様を優先したら、どうなるか。
一時的には、いいんです。目の前はうまくいきます。
でも、身近な人たちを大切にできない人が、お客様を大切にし続けることはできますか。お客様に価値を提供し続けるためには、そのコアとなるチームが強くなる必要があるんです。
だから、まず自分たちのチームをちゃんとする。そのうえで、お客様へと輪を広げていく。この順番です。

身近な人を大切にできる人が、お客様も大切にできるんです。
個人のエゴは、後回し

そして4番目が、自分自身。個人のエゴです。
- 楽したい
- のんびりしたい
- 今日は寝ていたい
そういう気持ちは後回しです。
逆だったら困りますよね。「寝ていたいから、お客様とのミーティングをすっぽかします」。やばすぎる会社です。
冷静に考えれば分かることです。なのに、個人で起業を始めると、順番が逆になる人があまりにも多いんです。
個人、お客様、チーム、そして最後にミッション。完全に逆です。
誤解しないでほしいのは、自分を犠牲にしろという話ではないということです。
ミッションに向かってチームが勝ち、お客様が喜んでくれれば、結果として自分も豊かになります。自分が最後にあるのは、自分を後回しにして我慢するためではなく、いちばん大きく返ってくる順番だからです。

自分のエゴは、最後でいい。ちゃんと最後に返ってきますから。
おわりに ── 遠くへ行くための順番

順番は、絶対にミッション、チーム、お客様、個人のエゴ。この順番でやってください。
それがいちばん成果が出ます。価値も提供できます。クレームも起きにくく、持続可能なビジネスになります。
繊細な人は、もともと人を大切にする力を持っています。だからこそ、その力を目の前のお客様だけでなく、一緒に走るチームにも向けてみてください。
個人の限界は、人とのつながりでしか超えられません。

遠くへ行きたいなら、みんなで行きましょう。
それではまた、次回のコラムで。
※本コラムは、YouTubeで公開された動画「96.起業家のマナー13」の内容を、読み物として再編集したものです。






