「起業家のマナー」シリーズ、いよいよ最終回の第20回です。
ここまで読み続けてくださった方、本当におめでとうございます。
マナー編は、正直ちょっと退屈に感じるテーマかもしれません。
それでも最後まで付き合ってくださったということは、あなたはビジネスのいちばん大切なコアを、押さえに来た人です。
- 成長して先生を追い越したように感じたときに、起きやすい勘違い
- 自分の強みと先生の強みを掛け合わせる「共に創る」という姿勢
- 業界が狭いからこそ、謙虚さが自分を守るという話
あなたの受講態度は、あなたの生徒さんに連鎖する
あなたのその前向きな受講態度を、私は本当に尊敬します。
そして、その態度は、いずれあなたのところに来る生徒さんにも連鎖していきます。
昔、ネットワークビジネスをやっていた頃に、唯一良かったと思っていることがあります。教育がしっかりしていたことです。
そこで教わったのが、「なりたいメンバーに、自らなる」という考え方でした。
こんな生徒さんが欲しい、こんなメンバーさんが欲しいと思うなら、まず自分がそういう人にならないといけない。
これは本当に原理原則だと、今でも思っています。

20本、本当にお疲れさまでした。ぜひ、自分に拍手を。
先生が、物足りなく感じる日が来る

最後の第20回は、少しレベルの高い話です。
最初は難しく感じるかもしれませんが、後々、本当に大切になってくる考え方なので、ぜひ持っておいてください。
あなたは誰かから学んで、成長していきます。どんどん器が大きくなっていく。
すると、先生のことが少し物足りなく感じたり、自分の成長に比べて先生の成長が鈍っているように感じたりする日が来るかもしれません。
でも、それは当たり前のことなんです。
低いところから少し上がるほうが、すでに高いところからさらに上を目指すより、ずっと速い。
だから追いついてくるように見えるんです。先生も成長しています。でも、上に行くほど大変なんです。
売上で先生を抜いたとき、起きる勘違い
人間には、でこぼこがあります。
- 売上を上げる力が強い人
- 幸せを追求する力が強い人
- 人間関係を築くのがうまい人
強いところは、人によってまちまちです。
もし、あなたの売上を上げる力が強くなって、先生より売上が上がったとき。
自分のほうが偉くなったような勘違いが起きることがあります。
そして、先生を見下してしまうことが起こるかもしれません。
じつはこれ、私が昔やってしまったことなんです。
恥ずかしさで、今でもいっぱいになる

本当に、人間としてなっていなかった。在り方がダメだったと、すごく反省しています。
そのとき私は、「あの先生はもうダメだね。だから、こっちの先生から習う」ということを、周りにぽろっと言ってしまったことがあります。
人として、恥ずかしいと思っています。未熟すぎました。今でも、恥ずかしさでいっぱいになります。
本当に申し訳なかったと思っています。
先生には、先生の強いところがあります。その強いところを学ぶという目的で、学べばいいんです。売上だけが、人の価値ではありません。

これは、私の失敗談です。同じことを、してほしくないんです。
自分の強みと、先生の強みを掛け合わせる
もう一つ。あなたが何か秀でたものを持ったとき、そのポイントは、必ず先生とは違うポイントです。
経営の神様と言われるピーター・ドラッカーは、「強みを生かしなさい、強みに特化しなさい」と言っています。
だとしたら、自分に秀でたものがあるなら、先生の強みと掛け合わせて一緒に何かできないか、一緒につくっていけないか。その姿勢でいることが、とても大事です。
あなたが強くなった部分と、先生が強い部分は違う。
その違いにリスペクトを持ち続ける。そして、常に謙虚であり続ける。
先生の至らないところに、フォーカスしない

先生にだって、できていないところはあります。人間なんだから、完璧な人はいません。
先生の至らないところに目が行くこともあるでしょう。でも、それはフォーカス先がずれているんです。
先生の素晴らしいところを習うと決めたのは、あなたです。その環境にいる間は、そこにリスペクトを持って学べばいい。
そして、絶対にやってはいけないことがあります。
- 自分が先生よりすごくなった気になって、そのコミュニティから人を抜いていくこと。
- 「このコミュニティの人たちを救ってあげよう」と、間違った正義感を振りかざすこと。

それをやったら、本当に最悪です。
共に生きる、共に創る
持っておかなければいけないのは、「共に生きる、共に創る」という感覚です。
あなたが素晴らしい存在になったのなら、それはきっと先生のおかげでもあるはずです。そこに感謝する。
先生には先生の素晴らしいところがあるのだから、お互いに補い合ったり、高め合ったりして、価値を生み出す。
そして、そのコミュニティをもっと良くすることに使えばいいんです。
共存共栄のモデル。これが、究極のマナーであり、マインドセットです。第5回でお話しした「依存 → 自立 → 共創」の、行き着く先でもあります。
業界は狭い。謙虚さが、自分を守る

逆に、裏切ったり、「自分のほうがすごいんだ」という方向に行ったりすると、長くはうまくいきません。
どのビジネスの業界でもそうですが、業界というのは狭いんです。
上に行けば行くほど、上同士はだいたい知り合いです。お互いに有名なので、情報が入ってきます。
そこで裏切りのようなことをしていると、デジタルタトゥーのように残って、最終的に自分の首を絞めることになります。
もしあなたが大きく成長できたのであれば、その先生を助けていく。
それが、持っておくべきマインドセットです。
私が今、先生方とどう関わっているか
私には、尊敬する先生方がいます。
師匠の大森健巳先生、遠藤貴則先生、しゃべくり社長の翔さん。本当に素晴らしい先生方です。
皆さん共通して、私よりもお金を稼ぐ力がはるかに高い。それだけでなく、探究する力、やり切る力も、本当に尊敬しています。
では、私の強みは何か。サポートすること。駆け出しの人たちに分かりやすく伝えること。その人たちの気持ちになってお伝えできること。私には私の良さがあります。
だから、そこで何かお役に立てないかと考えています。
たとえば、お世話になっている先生方のコミュニティで、ゼロイチラウンジの講師を任せていただき、共に講座の価値を高めていくことに協力しています。
私自身がそういう動き方をしているからでしょうか。
うちの受講生さんの中にも、「貴詞さんの手が届いていないここを、自分がサポートできると思います」と提案してくれるメンバーさんがいるんです。

共に成長して、共に良くなっていく道を探していきましょう。
おわりに ── 常に、謙虚であれ

全20回の「起業家のマナー」、これで完結です。
振り返ると、こんなマナーをお伝えしてきました。
- マイルーム・マイルール
- 場にふさわしいアウトプット
- 筋を通すこと
- 与えること
- 信頼を先に出すこと
- 共に生きる、共に創る
どれも、スキルやノウハウより先に必要な、起業家としての土台です。
繊細な人は、もともと相手を尊重し、人の良いところに気づける力を持っています。その力を、成長したあとも手放さないでください。

常に謙虚であること。それが、あなたをどこまでも遠くへ連れていってくれます。
マナー編、本当にお疲れさまでした。次は、クレド編でお会いしましょう。
※本コラムは、YouTubeで公開された動画「103.起業家のマナー20」の内容を、読み物として再編集したものです。






