「起業家のマナー」シリーズ、今回は第19回です。

今回のテーマは、「お支払いは、お祓い」。

神社でしてもらう、あの「お祓い」です。お金のお支払いは、お祓いと同じ。だから、素早く、必ずやりましょう、という話です。

この記事でわかること
  • お金のトラブルが、なぜ人生全体の流れを止めてしまうのか
  • 一括で払う人と、細かく分割する人で「エネルギーの乗り方」が違う理由
  • 人が絡むお支払いほど、早く終わらせたほうがいい理由

人が絡むお金には、念が乗る

お金は、エネルギーです。とくに、人間関係が絡んだお金のやり取りには、念が乗ってきます。

だから、お金を払わなかったり、お金で人を騙したりすると、はっきり言ってうまくいかなくなります。

私からすると、分かるんですよ。何をやってもうまくいかない気がする、というあの感覚です。

お支払いを後回しにすると、流れが止まるんです。

私自身が、信頼を失ったときのこと

みなさんご存じの通り、私は投資詐欺に8回遭っています。2019年のことなので、もう7年ほど前になります。

あの頃は、周りで関わっている人たちも、正直あまり良くありませんでした。騙した、騙されたが、オンパレードで起きていたんです。

そして私自身も、自分が儲かるために人を勧誘したり、案件を勧めたりしたことがありました。その案件が良くないもので、相手に損をさせてしまった経験もあります。

一度、信頼してくれていた30人ほどのメンバーに、あるサイトを勧めたことがあります。そこで買い物をするとポイントの還元率がとても良く、お金を預けてもポイントがもらえて、お金も返ってくるという仕組みでした。

ところが途中でその会社が潰れてしまい、払ったお金が返ってこなくなったんです。

悪気はありませんでした。悪いものだとも思っていませんでした。

それでも、きっかけをつくったのは私です。

積み上げてきたものが、崩れる感覚

そのとき、私はものすごく信頼を失いました。

そして、なぜか分からないけれど、何をやってもうまくいかない感覚が降り注いできたんです。

今まで貯めてきた信用の貯金、積んできた徳、みなさんにギブしてきたもの。

それが崩れ去ったような感覚がありました。

責任を取り、払い終えたあとに起きたこと

その後、巻き込んでしまった方々には、お金を返したり、償わせていただいたりしました。

もちろん全額ではありません。私が悪かったと思う分について、責任を取らせていただきました。

そして昨年、ようやく全部払い終わったんです。本当に大変でした。

最後は1,300万円ほど、もしかしたらそれ以上だったかもしれません。

本当は、払わなくてもいいお金でした。でも、道徳的な理由、倫理的な理由で、お支払いして終わらせようと決めたんです。

払い終えたあと、エネルギーがすごく回り始めました。今、扱うお金がどんどん増えている感覚があります。

お支払いは、さっさと終わらせる。これに尽きます。

払う側も、払われる側も、エネルギーが変わる

これは、両方の立場を経験してみるとよく分かります。

まず、払う側。「えいや」とさっさと払い切ると、「もうやるしかない」という状態になるんです。だから、すごく結果が出ます。

次に、払われる側。「一括でやります」とバーンと払ってこられると、「この人は絶対に成功させるしかない」と思います。

もちろん、支払い方に関係なく、成功してほしいという気持ちは同じです。

それでも、ものすごく細かい分割、何十回払いのような方だと、不思議となぜかエネルギーが乗りにくいんです。

この感覚は、ぜひ一度体験してみてほしいと思います。体がいちばん分かりますから。

それに、分割が細かいと管理コストもかかります。余計なところに労力や意識が向いてしまう。

お支払いが終わっていれば、その人の育成に集中できるんです。

支払いが残っていると、被害者意識に引っ張られる

ビジネスは、一発ですっとうまくいくことなんてありません。山あり谷あり。

なんなら、谷のほうが多いくらいです。成長曲線も、ずっと下を這いながら伸びていくものです。

うまくいっていないときに支払いが残っていると、「うまくいっていないのに、払い続けさせられている」と、被害者意識に引っ張られやすくなるんです。お金は、それだけエネルギーが強いものだからです。

そして、お金がなくなってくると、安全ではなくなるので本能が出てきます。生き延びたい、安全でいたい、という本能です。

そうなると、相手から奪おうとしたり、自分が得をするにはどうしたらいいかと考えたりして、与える余裕がなくなってしまう。

支払いを早くした人に、起きたこと

私自身、払うのはめちゃくちゃ早いです。振込先を言われたら、速攻で振り込みます。

今は会社で経理を任せているので、以前よりはスピードが落ちましたが、それでも担当のメンバーには「とにかく早く払ってくれ。スピードを大事にしてくれ」と口酸っぱく伝えています。

すると、受講生さんたちも、私への支払いが早くなってきました。

認定講師を務めてくれている、ある女性起業家さんの話をさせてください。

彼女は、私の上位クラスであるマスターマインドを2期連続で受講してくれています。2期連続となると、それなりの金額になります。

最初は「なかなか厳しいです」という話で、分割でのスタートでした。でも、覚悟を決めてから、彼女に収入が入ってくるようになったんです。

入ってきたら、すぐに振り込む。払えば、また入ってくる。

それを3〜4回繰り返して、あっという間にお支払いを終わらせてしまいました。

そして、入会からわずか2ヶ月ほどで、受講費用の3〜4倍を回収したんです。

出すのを早くすると、入ってくるのも早くなるんです。

銀行の借入と、人とのお金は別もの

一つ補足しておきます。

銀行から借りたお金は、決められた通りに返していけばいいんです。銀行はお金を貸して利息をもらうのが仕事ですから、急いで返す必要はありません。

でも、人間同士のやり取りは違います。

相手はお金貸しではありません。人が絡むお支払いは、さっさと終わらせる。

おわりに ── 支払いは、信用そのもの

お支払いは、お祓い。本当に、早く終わらせることがマナーです。

繊細な人ほど、お金の話を先延ばしにしてしまったり、「今月は厳しいから」と後回しにしてしまったりしがちです。

でも、先延ばしにしているあいだ、心のどこかでずっとそのことを気にしていませんか。それもまた、あなたのエネルギーを奪っています。

支払いは、信用そのものです。

気持ちよく払って、気持ちよく前に進みましょう。

それではまた、次回のコラムで。

※本コラムは、YouTubeで公開された動画「102.起業家のマナー19」の内容を、読み物として再編集したものです。

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